「死んじゃいそう」と「倒れそう」
意味不明だ、と彼が云いました。
なんのことだか、わかりません。
やってるときにわたしが口にする言葉のようです。
「倒れているのに、倒れそうというじゃないか。
あれ、わからん」
ばかね。
倒れているからって、関係ないでしょう。
気持ちが倒れてしまう。
もう我慢ができない。
そういうことなのに、男には理解できない思いなんでしょうね。
「よし。それはわかったことにしよう」
なにさ、えらそうに。
「死にそうと、死ぬとの違いがわからん」
ほんと、こいつ、ばかなんだから。
「死にそうと云うのは、死ぬくらい幸せだということで、
死ぬというのはこいつのために口にしている言葉。
死んだら気を失うでしょ。それくらいわかってほしんだよな」
彼ったら、ふーんですって。
金輪際こいつには女性が「いく」と云う感じがつかめないに違いない。
諦めてしまえば、腹も立ちませんけどね…。