子供の名前を決めました!

「楓子ちゃん、わたしたちね、決めたのよ」

 

いつものことだが、師匠の話には主格がない。

「真理子か、百合子にするつもり…」

 

まだ見えてこない。

ペットでも飼うのかしらと思ったり。

 

「彼がね、子供を作ろうと云うの」

 

「…はいっ?」

 

「ぽかんとした顔しないで。

ばかね。これは想像のこと。イマジネーションよ」

 

あ、それはそうだ。

師匠は50代半ばだし、師匠の恋人も70くらいだった。

真顔でいわれると、はてなんだろうと思うものですが。

そういうことかあ。

 

「もうね、女の子ってはなから決めているのよ…」

師匠の話はまだまだ続きそうです。