彼が『小説』を書きたいというんです。
「書きたいというんなら、書いてもらいなさい」
師匠に相談したら、そう云われました。
わたしが、このコーナーに書くことに疲れたと云ったとき、
彼がこういったのです。
「だったら、オレ、書いてもいいんだけど」
聞いたら「小説」を書きたいというんですね。
そういえば、彼とは一年近く付き合っているのに、
何をしている男なのか、知りません。
仕事って、何してるんだっけか。
会社はどこにあるのかしら…。
本当に、知らないことだらけ。
名前だって、本名かどうか知りません。
でも、どの町に住んでいて、
どういった仕事をしているのかは、なんとなく彼の話から
想像できます。
家族関係も、わかってるつもりです。
「どんな内容の小説なの」と聞いたら、
暗い男のモノローグ、と答えました。
ふーん。
でもま、
ということで、わたしがネタに詰まったときには、
彼の小説を載せるつもりですので、よろしく。
タイトルは「お前のいない世界なんて」だそうです。
なんだか簡単に内容が想像つきそうです。