彼がギックリ腰! わあ、セックスできない…。

彼がぎっくり腰になりました。

 

このところ二人とも忙しく、なかなか会う時間が取れなくて、

やっと3週間ぶりのデートというそのお昼ですよ、

「腰をやられてしまった…」と彼から電話。

(え、ギックリ腰なんて、筋肉痛だから、やれるでしょ)

 

「いやいや、医者に聞いたら大事をとって1週間は

ムリな運動や激しい運動はするなってことになった」

 

「なに云ってんのよ。

あれはムリな運動ではありません。

楽しくて大好きな運動です。

激しい運動をするなというなら、

あなたは動かないでいてください。

わたしがやさしく動きます」

 

話していると喧嘩になりそうなので、

電話を切りました。

切った後、

すぐ師匠に電話して、

「どう思います。男って、勝手ですよね」

 

そうよね、という返事があると思ったら、

くくく、という含み笑い。

「ごめなさいね、楓子さん」と師匠です。

 

「うちの彼もね、腰の骨を折ったことがあってね。

なーに、年取ると骨折は生活病みたいなもので、

誰でもかかる病気みたいなものなの。

でもね。腰は腰。

痛くてとても振れなかったの。

そいじゃあわたし私が上になって…といっても上で動いたらやっぱり

彼の折れた骨には響くのよね」

 

結局、師匠の彼の場合は全治1ヵ月。

その間、じっと我慢したのか、と云ったらそうではなかったみたいです。

さすがは師匠。

 

「ちゃーんとね、やれる方法はあるものよ。二人が

したいと思ったら、どうしたらできるかを考えてみること」

 

軽く師匠はおっしゃいますが、

なにしろ背骨の骨でしょ。

治らなかったら歩けなくなるかもしれないし。

 

「なにいってんの。セックスに勝る快楽はありませんよ。

そんな弱気でいたらだめ楓子さん!」

 

背中を押されたような気がしたので、

逆にたかが1週間と、我慢することにしました。

やりましたよ、渡部先輩! 多目的ルーム初体験。

前から気になっていて、

「あそこなら何とか使えそう…」

と、

思っていたら、大先輩の渡部さんが

ちゃんと使っていた。

それも日常的に…。

 

渡部先輩は有名人なので、

メディアで大々的に書き立てられたから、

わたしたちが「では、後塵を拝して」などとやれる状態では

ありませんでした。

 

「やりたいね」

「うん。一度はね」

 

彼ともよく話しておりました。

それが偶然にも、あったのです。

あったというよりは、

わたしたちの前に、すこんと現れたのです。

 

状況説明は面倒なので省きますが、

あるオフィスビル

しかも日曜日。

殆どの会社が明かりを消しております。

トイレを探していたら、

あらっ、これ、何…。

 

気がついたらわたしたちの前に「多目的ルーム」が。

 

入れば、想像していたように広い空間。

奥に便座。

入口に洗面台。

そのほかは空っぽの空間。

 

わっ。

これならやりたい放題。

 

なので、わたしたちもやりたい放題…。

 

結果から書いておきますと、

とっても楽しかったです。

想像以上に興奮しました。

だって、ぱちぱちというお尻とお腹が打ち付けあう音が

室内にこだまして、

絶対に通路に聞こえます。

平日の人のいる時なら大変でしょう。

うめき声ももらせません。

 

洗面台の鑑に二人の姿を映しながら、

懸命に声をこらえる表情の凄さは、よかったなあ。

 

でもま、今日はとりあえずの体験です。

今度はもう少しいろいろやってみよう…。

 

という多目的ルーム初体験の記録でした。

わたしの中の彼が…。

「あなた、すごいことよ。それって楓子さん」

 

師匠が大きな声を出しました。

わたしと彼はホテルのお風呂場であることをしました。

その報告を聞いた師匠の反応はわたしの想像を超えておりました。

 

「それってね、阿部定と吉さんを越えたのよ」

 

凄いことのように聞こえますよね。

でもね、たかだか彼がわたしの中にはいったままで

オシッコをした。

ただそれだけのこと…。

 

「吉さんがオシッコしたい、と云ったときにね、

定さんは『わざわざ厠に行かないでわたしの中に、おしっ』、

そう啖呵をきったの」

 

えっ。それでどうなったのですか。

「吉さんはね『バカ云ってんじゃねえや』と云って厠に

一走りよ」

 

なんだ。吉さんも案外ですね。

 

「それで、あなたたちはちゃんとオシッコ出たの?」

師匠はこの話に食いついてきます。

 

はい。ちゃんと、しました。

でも、わたしも彼のおちんちんをおまんこにいれたまま、

オシッコをしたのです。

 

「そうしたら…、ねえねえ楓子さん、どうなったの?」

 

彼の熱い液体がわたしの中に入ったのは何とかわかりますが、

中から下へと零れ落ちて来て初めてそれの熱さがわかったんです。

膣はやっはり感覚が鈍感なんですね。

熱い彼のオシッコに刺激されて、つられてわたしも出した…

と思いましたが、それが彼のオシッコなのか

それともわたしのオシッコなのか、判断できなかったんです。

「で、彼はどう言ってたの?」

 

「お前が締め付けるからオシッコが途中で何度も止まった」

と云いました。

 

さすがの師匠もこの落ちにはピンときたようで、

「はいはい。ごちそうさまでした」

そうして寂しげに云うんです。

 

「楓子さん、そういうことって若いうちにしておくものよ。

わたしたちではもう、そんな楽しいことはできないの」

 

50代の師匠と、60代の彼氏さん。

なるほど、楽しみも消費期限があるんだなあ。

 

後ろから、して!

お風呂に入っていて、

いつものようにわたしの身体を洗っていた彼が

突然云いました。

 

「さて、いま、何本かな?」

 

指の話です。

彼はわたしのアナルに指を入れて

いつもボディソープで洗ってくれるのです。

 

1本ならこんな質問しないし、

5本も入っていたら、いくらなんでも分かるでしょう。

多分3本…。

でもわたしは

「2本かな」と可愛く答えます。

彼、うれしそうに「へへへ。残念でした、3本です」

「ええっ、2本かと思った!」

わたし、彼思いでしょ。

 

なんてことはないセックスの間の戯言ですが、

こんなわたしが、好きっ。

 

「よし、じゃあ、どっちに入れよう」

と彼が聞くので

「う、し、ろ」と云いました。

 

と、あれれ。ヘンですね。

彼は後ろからあそこにするんです。

それってただの後背位でしょ。

彼も気がついたらしく、

「なあんだ、そういうことなんだ」

すぐさま抜いて入れ直し。

こんどはきちんとアナルに来ました。

 

(そこなんです。わたししたかったの)

とは云いませんでしたが、気持ち良かった。

 

終わってから彼が云いました

「まさか、あっちの後ろだとは気がつかなかった」

 

「うん。なんか、あのときは、ちゃんと開いていたから、

いいかなって思ったの。」

 

 

いまさら、どうして後ろを選んだのかと

ずいぶんたってから聞かれたって、わたし、わかりません。

だってあんなんは気分だと思うんです。

オルガスムスのお勉強をしましたよ。

師匠から借りたオルガスムスの本を、

一気読みしました。

 

いやあ、面白かったですね。

オルガスムスって12秒くらい持続するって

書いてありますが、

へーっ、そうなんだって感じです。

 

わたしもそのときは「死んじゃう」だとか

「行く」だとか「倒れちゃう」などと叫んでおるようですが、

12秒を超えると死んじゃうのかしら。

ううん違う。

死ぬくらい楽しい、幸せ、快感。

 

でも、わたし、前々から気になっていたのですが、

行ったあとのこと。

なんだか少しだけ気まずい感じになるんです。

 

行為のあと、すべての動物は悲しくなる。

この本には、ちゃんと説明してあって、

《セックスのクライマックスの直後に起きるそれは劇的かつ
急激である。一瞬前までは無限の快感の約束が誘いかけていたのに、
次の瞬間には灰色の日常生活の現実に戻っているのである。
オルガスムスとは快楽であるだけでなく、生の喜びのはかなさに対する
絶叫でもある。》

 

わかりにくい表現ですね。

違うところでは、こんなことが書いてありました。

 

オルガスムス後の感覚は「脱幸福化」

 

うん。

この表現ならわかる。

 

《「平均的な哺乳類のメスは、交尾のあと、何事もなかったような
涼しい顔でそこを立ち去る」とアメリカのサイエンスライター
エレイン・モーガンは述べている。…「なんども激しく繰り返されていた
性行為の動きが突然停止し、それまでの極端な緊張が突然弛緩して
平静な状態に戻ることが、オルガスムス発生の最も明確なしるしである。
…」》

 

多分、こういうことでしょうね。

師匠に聞いたら、

「多分そうなんでしょうね」と返ってきた。

オルガスムスのこと

最近、師匠はこんな本を読んだと云います。

『オルガスムスのウソ』

 

文庫本で、著者を女性だと思っていたらしんです。


「だってね、筋の展開が男目線の「セックスの常識」を

たたきつぶしにかかっているのよ。

でも、訳者のあとがきを読んだら、

著者はドイツ人ジャーナリストの男性だったの」

 

師匠によれば、

この本で四つの誤った常識を批判するのだそうです。


①女性のオルガスムスはヴァギナオルガスムスである。
 →これは実証データで論破されている。
②Gスポットは実在し、女性も射精する。
 →声高に主張する人がいるので、疑っている人が多いのに
 いまだに流通している。
③オルガスムスの有無で受胎するという「吸い込み説」。
 →あまりに面白いから受け入れてしまう。
④不感症は精神的な問題だ。
 →何の裏付けもないが常識として流通している。

 

 

師匠が面白おかしく話してくれた蘊蓄を列挙するとこうなります。

男性の場合、オルガスムスを感じたあと、〇・八秒間隔で
精液を時速十七キロで飛ばす。
女性はそのとき、筋肉を収縮させるのですが、
間隔はゼロ・八秒で、三回から5回収縮する。

長い場合でも七回から十五回くらい続くという。

 

マリリン・モンローは自殺する直前、

精神科医ラルフ・グリーンソンに語ったテープが残っている。
「先生。先生のところに初めて来たときお話したことは本当なの。
わたし、オーガスムスを感じたことがないんです」


驚くにはあたりません。
オーガスムスを感じないなら、感じたふりをすれば良いことです。
どう感じたならば男は喜ぶのか。それさえつかめば、なまじオーガスムスを
感じないほうが好きなように演じられる。

日本では「潮吹き」と呼ばれるものは、いわゆる女性の「射精」とみなされ、

女性がオルガスムスに達した際に出す液体のことをさすのですが、

ただの尿漏れで興奮時に膀胱の筋肉をコントロールできなくなる。

そのために起きるものらしいです。

多くの哺乳類のメスは交尾の際に放尿し、それによって牡を性的に興奮させる。


…などと聞かされたものですから、

わたしも興味津々。

早速師匠からこの本を借り受けました。 

 

今回は「行く」と云う話の前振りです。

「わたし、最近、前に指が入っているのか

後ろに入っているのか、時々わからなくなるんです」

 

師匠にそう云ったら、

「そういうものよ」とあっさり返事か返ってきた。

 

「だいたいね、女性が行くというとき、

男どもは『ヴァギナで行くのが本道だ』と云うのよね。

クリトリスで行くのはお子様で、

おっぱいでいくなんざ、まやかしだというのよね」

 

同志て突然師匠がオルガスムスのことを話し出したかと云うと、

その話は、この次に…。