来たわ! 生理が!

師匠からLINEが入りました。

 

「来たのよ、楓ちゃん」

 

これでは何のことかわかりません。

すぐに電話すると

「ラインでは送ったけれど、あと、恥ずかしくなって…」

と、師匠らしくもありません。

聞いてみると、今日、生理が来た、と云うのです。

「家に生理用品なんか置いていないから、

早速買いに行かないと」

なんだかうれしそうです。

 

「2日目が出血のひどい時だから、

明日の経血が心配」とはいうものの、

師匠は生理の日のセックスをすることが夢だったから、

これなら叶うかもしれません。

 

「でも、彼が今週は出張で、いないの。できないの。

わたし彼の出張先まで行こうかしら」

師匠は本気です。

 

50代半ば過ぎ。

もうすぐ還暦なのに、まだまだ女。

「子供はできないけれど、彼との血まみれセックスだけは

外せない」

この執念、わたしも見習うつもりです。

 

ただ問題はわたしの彼。

どうみても血まみれセックスには及び腰。

「だってオレ、血をみたら貧血する」

というのです。

 

師匠がやり切れたら、

それで彼を押し切ろうかな、というのが

わたしの姑息な考えです。

そう云ったら師匠は

「何でもいいのよ理由は。

要はやるかやらないかよ。

やれるうちにやっときなさい」

 

先を走っている人からの忠告には耳を貸さなくては…。