わたしは「セックスマシーン」になる。
SМって、
どういうこと?
師匠から聞かれました。
嗜虐被虐の
思われているんじゃないの。
あ、そうか。
SМって、そういことか。
後だしジャンケンみたいですが、
SМとは「エスエム」の意味ではなくて、
「わたしはセックスマシーンになる」と云う意味です。
棟方志功の自叙伝に『わだはゴッホになる』があったと思いますが、
そのタイトルのパクリです。
「わたしはセックスマシーンになる」
セックスマシーン一号を師匠としてあがめておりますから、
わたしは必然的にⅡ号です。
だからSМⅡ号
最初彼と会ったとき、
彼は長いスカーフのような布切れと、
旅行中に眠るためのアイマスクを持参しました。
アイマスクでわたしの視界を奪った上に、
うつぶせにして、わたしを後ろ手に縛り、
突然アナルに団子のようなおもちゃを入れてきました。
ラブホテルの大きなベッドの上です。
わーっ。
やられた❢
わたしの頭の中はパニックでした。
ええっ、なにするの。
真っ暗で、身動き取れなくて、
お尻に長い棒きれ突っ込まれて…。
彼のやりたい放題にやられて、
でも、もうひとりのわたしは冷静でした。
強姦
レイプ。
そうなったら、
多分こんな気持ちになるんだろうな、
と恐怖心半分、強烈な快楽半分。
とっても感じてしまったことは確かです。
これって、エスエムなのかしら。
それともセックスマシーンへの階段の一つなのかしら。
わたしと彼の最初のHがこれでした。
彼の鞄の中から
変な内容の本を見つけました。
スカトロジーです。
えっ、彼はここまで世界を広げるつもりなのかしら…。